じゅんさいとは、淡水の池や沼に自生するいわゆる水草の一種です。
スイレンのように水面に葉を浮かべ、水中の茎からはところどころに枝が派生しています。
そして、その枝の付け根辺りからゼリー質に覆われた新芽が出てきますが、この新芽が珍味として食用にされます。
そのツルッとした独特の食感がじゅんさいの特徴であり、魅力でもあるわけです。
じゅんさいの産地は秋田県
じゅんさいは世界中に広く自生する水生植物ですが、それを食べる習慣があるのは日本と中国くらいです。
日本では古くから食べられていたようで、「古事記」や「日本書紀」、「万葉集」にそのような記述が残されています。
このじゅんさいは、以前は日本各地で普通に自生していましたが、現在では池や沼の開発や水質の悪化などによって数が減ったり絶滅したりした地域も多いです。
そんな中、日本におけるじゅんさいの生産量の約9割を占めているのが、秋田県の三種町(旧山本町)です。
当然ながら、じゅんさいは秋田県の特産品であり、郷土食として全国に多くのファンを持っています。
じゅんさいの旬
じゅんさいの旬は一般的には6~7月とされています。
ただ、収穫は早ところでは4月頃から始まり、9月上旬頃まで行われるようです。
特に、4~6月頃に収穫されたものはゼリー質が豊富で品質も良いとされています。
一般的に流通しているじゅんさいは、水煮されたものが袋やビンに詰められているものが多いですが、旬の時期には生のままパック詰めされたものも出回ります。
やはり、旬の時期に生じゅんさいを食べるのが一番美味しいでしょう。
ただし、生じゅんさいの方が水煮じゅんさいよりも高価になります。
じゅんさいの食感は?
じゅんさいの食用となる部分は茶色い蕾の付いた新芽の部分です。
このじゅんさいの新芽は全体がゼリー状の膜に覆われています。
このゼリー状の膜によってツルッとした食感があり、新芽自体はプリプリとした歯ごたえが味わえます。
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じゅんさいの食べ方
じゅんさいは旬の時期には生でも食べますが、一般的には酢の物や和え物にしたり、お吸い物やみそ汁の具として食べます。
三杯酢やわさび醤油と合わせたり、市販のそばつゆでも美味しく食べられます。
じゅんさいはツルッとした食感が持ち味ですので、やはりこうした食べ方がその見た目や食感を一番楽しめるでしょう。
また、じゅんさいは鍋にたっぷり入れて食べるのもオススメですし、天ぷらにしても美味しく食べられます。
地元の秋田県三種町には、郷土料理の「だまこもち」にじゅんさいを加えた「じゅんさい鍋」もあるようです。
じゅんさいの栄養
じゅんさいの成分はほとんど水分です。
したがって、じゅんさいはそれほど栄養価の高いものではありません。
ただ、ビタミンB12や食物繊維は豊富に含まれています。
じゅんさいの販売店
じゅんさいは、楽天市場やヤフーショッピングなどのネット通販サイトでも販売されています。
通販で販売されているものには瓶詰めや袋詰めの水煮じゅんさいが多いですが、旬の時期には生じゅんさいも販売されているようです。
タレ付きのものだと手軽にじゅんさいを楽しめて良いかも知れません。
また、じゅんさい鍋セットなども美味しそうですね。